人生の本分

怒髪天のツアー初日に行ってきた。オフラインでのライブに行くのがかなり久々で、2020年9月の野音以来かな。(それも怒髪天

初めて生で見たのがたぶん2009年のSWEET LOVE SHOWERで、もう10年以上になるんだなぁ。客の年齢層高いなって当初から思ってたけど、自分も徐々にそっち寄りになってきてるという。

 

今回すごい良番で、しかも立ち位置指定だったのもあり、かなり前方のど真ん中に陣取れた。HEAVEN’S ROCKはキャパ小さくてステージも狭い&近いので、真ん中なら音もいいし全員くまなく見れる・・・と思ったら、ど真ん中すぎて坂さんはだいたい増子さんの後ろに隠れてた。笑

少し友康さん寄りでもよかったかなと途中で思ったりもしたものの、増子さんはもちろん、友康さんもシミさんも、表情から手元までめちゃくちゃよく見えてかなり高解像度だった。

怒髪天のライブには何回行ったかわからないほど行ってるけど、増子さん以上に涙腺が弱いのでいつもかなり早いタイミングで泣いてしまう。下手したら1曲目始まった瞬間とかにぼろ泣きしちゃう。

でも今回は、バカディ・ガッタで少しじわっときたけど涙はこぼれなかった。やっぱり解像度が高くて、見るのも聞くのも忙しかったからかな?という気がする。

昔は行けるだけ前に行く、もみくちゃ上等!みたいな時もあったけど、近年はもうそれができなくて、隣の人とぶつかり合わずに観られるエリアでしか見てなかった。

今回はもみくちゃにならずに、隣の人と触れ合わずに、前の人の頭を必死でよけずに、目が合うほどの距離で落ち着いて見られて、それぞれの音もしっかり聞けて、すっっごく嬉しかった。これはコロナ下ならではだね。喜んでいいのかわからないけど、とにかくとても稀有な体験だった。

この曲がどうだったという細かいことを正直あまり覚えてなくて、終始楽しい、うれしいという感情が最前線に出てきているライブだった。4人ともすごく楽しそうで、あぁ生きてまた会えてよかった、約束守れてよかった、という気持ち。

何よりも、友康さんがキラッキラで眩しくて、にっこにこでかわいくて、心をわしづかみにされた。いつも素敵なんだけど、何しろ4Kどころじゃない高画質だったもんで。

さらに言葉を選ばずに言うと、いや本当に言葉を選べよって感じで恐縮なのですが、率直に言ってなんかめちゃくちゃえろいんですよね・・・。ギターをかき鳴らす姿がセクシーすぎてどきどきしちゃうんですよ・・・

にっこにこな友康さんと目が合ってズキューンてなった。久しぶりにときめきというものを感じた気がする。近すぎてめちゃめちゃ目が合って(半分くらいは気のせいかもしれないけど)だんだん恥ずかしくなってきちゃうくらい。

シミさんの笑顔もすごく嬉しくて。目が合って、うんうんって感じでさらに笑顔になってくれて、こっちも笑顔になる。「楽しいよ!」「楽しいね!」ってやりとりしているかのようで。

 

あぁこれだ、こっちじゃん人生って、と途中で思った。こういう時間こそが人生の本分じゃないか、と。日々の暮らしの中で狭まっていた視界がばーんと開けたような感覚がした。生きるためにこういう時間が必要、というか、これこそが生きてるってことじゃないかと。友人の言葉を借りれば、生の現場でしか得られない「癒し」があった。

ライブでしか得られないものがある。そして、ライブに限らず「〇〇でしか得られない喜び」がたくさんあって、それを順繰りに補充しながらなんとか生きているんだなって思った。

ライブが終わって帰り道でどんどん胸が熱くなってきて、この感じをしばらくひとりで味わっていたくて、家の周りをしばらくだらだらと歩いていた。

言葉にしたいけどできない胸のぐるぐる。言葉にしないとなかったことになってしまいそうでついしたくなるけど、言葉にできない思いをかみしめるのもいいのかもしれない、と思った。